40歳からのビルメン低空飛行

40歳のおっさんビルメンがゆるーく生きていく日常。

職場 人手不足にて炎上中

3月は異動の季節。ご多分に漏れず

うちの派遣先の会社でも続々と内示が

発表されている。

 

自分は派遣社員で工場の設備点検補助で

今の職場に派遣されている。

今月いっぱいで契約更新を断って

とんずらするのだが、

ちょうど3年ほど勤めた。

その間本当に色々あった。

ぶちギレそうになることが多々あった。

 

派遣社員なので

業務内容はそんなに難しくない。

というか素人にもできる仕事。

入社した当初はこんなのでお金を

貰ってもいいのか!?とちょっと驚いた。

しかしなぜか派遣社員の入れ替わりが

激しい職場だった。

その理由は少しして分かった。

それはズバリ変わり者が多かったからだ。

いや変わり者というよりコミュ症が

多かった。

 

初日の事は今でも覚えている。

一通り挨拶関係者などに挨拶を終え、

プロパー社員の後ろについて場内を

案内してもらった。

ちなみにその人は三十代前半。

仕事でかなりストレスを溜めており

メンヘラ気味だった。

しばらくその人の後ろを

無言で歩いていると突然カミングアウト

された。

 

「僕、今精神安定剤飲んでるんですよ」

僕は「は、はい!?」という感じだった。

その後は一方的に会社の愚痴を

聞かされた。

ここの職場はヤバいと思った。

どの転職先でも

こんな話を初日からされたことなかった。

オーマイガー。

神よどこまで私を

痛めつけるのでしょうか。絶望した。

若かりし頃、職場の意識高い系の人から

頼んでもないのに

本を貸してくれた事があった。

タイトルは「絶望という名の病」。

僕はそれを読まずに「為になりました!」と

1ページも読まずに返した。

こんなことなら呼んでおけばよかった。

 

 

派遣された部署の社員の方達は

全てプロパーだった。

10人程度の部署だっが嘱託の

おじいちゃん以外はみんな病んでいた。

サービス残業上等の過労死寸前の人や、

残業過多と仕事山積みで

家庭崩壊してる人、みんなそれぞれ

悩みを抱えていた。まさに徳川家康の名言、

「人生は重荷を背負って~」を

ナチュラルに体現している人ばかりだった。

人員も足りておらず火の車状態。

これが今話題の人材不足か、、、

と社会問題を目の当たりにした。

 

派遣社員は自分だけではなかった。

自分の他に2人いた。

1人は自分より若い20代の人。

なんかチャラチャラして

見栄っぱりだったので通称チャラ男

(自分だけ心の中でそう呼んでいた)

この人は派遣社員で職場を転々とし、

自分がくる半年前から派遣されていた。

 

もう1人はどっかの会社を早期退職して

地元に戻ってきた50過ぎのおじさん。

理解力が著しく低く

通称バカボン(これも自分の心のなかだけ

で呼んでいた)。

自分と同じ日に派遣された。

この人も腰は低そうだがプライドは高いと

いうなかなか面倒くさい人だった。

そしてコミュ症だった。

(早期退職というより

リストラにあったんじゃ、、、)と

自分は密かに思っていた。

 

とにかくこの2人の派遣社員の人たち、

いや奴らに苦しめられた。

この2人が何かと理由をつけて

仕事を断るもんだから自分の

ところにガンガン仕事が回ってきた。

半年後ぐらいにはこいつらより

はるかに仕事ができるようになった。

しかしきつかった。

これほど同僚に殺意がわいたのは

初めてだった。

 

チャラ男は先輩風を吹かすが

漢字の読み書きもまともにできないので、

よく点検表の読み間違いをして

データが無茶苦茶になった。

そして作業手順も何も理解していない。

いつか腕の1本でもなくすんじゃないか

とヒヤヒヤしていた。

しかも勤怠を水増しし自分より

給料が多かった。

クソヤローだった。

 

バカボンは仕事が遅いし理解力が低い。

というか会話が通じない。

一流企業でばりばり事務をやっていた

という割にパソコンスキルが低すぎた。

普通の人が10分ぐらいで終わらす

見積り申請も1時間以上かけてやっていた。

こいつは地蔵のように長時間机でフリーズし

生活残業を稼いでいた。

クソヤローだった。

 

しかもこの2人は自分に事あるごとに

武勇伝を語りマウントをとってきた。

後半はもうフル無視していた。

この2年間でこんな奴らでも

生きていける社会の仕組みは

凄いと感心した。

霞ヶ関の官僚の方々に足を向けて

寝られないと思った。

窓口の公務員の方々にもちゃんと毎回

お礼を伝えようと思った。

 

 

 

そんなモンスターダンジョンに

勤めながら資格試験の勉強もやっていた。

そして派遣社員2年目ぐらいのときの

合格したので辞めることを決心。

そんな中衝撃の展開が待っていた。

今回の人事異動だ。

 

まず嘱託のおじいちゃん2人が退職宣言。

ベテラン社員の人が別部署に異動。

ちなみにこのベテランの人、

仕事ができる人でサービス残業上等。

3人分ぐらいの働きをしていた。

自分は密かに赤い彗星と呼んでいた。

赤い彗星の後釜にくる人は仕事に

厳しい人らしい。派遣社員も容赦なく

こき使い何人も辞めていったらしい。

これはもう炎上どころか

燃えカスすら残らないんじゃないだろうか。

 

何より今まで楽をしてきた

チャラ男とバカボンが苦しむのは

目に見えている。

無宗教の自分もこのときばかりは

天に感謝の祈りを捧げた。

 

自分もこれからどうなるか分からないが

やっぱり備えあれば憂いなしとは

よくいったものだと思った。

資格も取れずあと1年ぐらいいたら

間違いなく精神崩壊していたと思う。